2020.07.29

TITLE: 撮影レポート・りょう編

※ビジュアル撮影は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言より前に実施しております。

鋲が付いたライダースジャケット風のボディスーツにニーハイブーツという、ちょっとハードなイメージの衣装を身にまとい、颯爽とりょうさんが登場すると「うわあ、カッコイイ!」「桜子がマンガから抜け出してきたよう!!」とスタッフ陣は大興奮、スタジオ内の体感温度は一気に上昇。この『両国花錦闘士』で、りょうさんが扮する渡部桜子は男性アイドル事務所パピーズの2代目社長で、偶然見かけた昇龍にひとめぼれしてしまうという役回り。衣裳にしろ言動にしろ、とにかく強烈な個性が光る振り切ったキャラクターとなっています。ビジュアルのコンセプトをデザイナーのナルティスの新上ヒロシさんからレクチャーされたりょうさんが、立ち位置にスタンバイするといよいよ撮影スタートです。

りょう1

カメラマンの加藤アラタさんから「まずは不敵な笑顔から、お願いします」と、リクエストされたりょうさん。クールな笑みを浮かべたその立ち姿には「さすがー!」「すごい迫力!」「妖艶!」などなど、さまざまな賛辞を口にするスタッフたち。「次は、人々を見下している雰囲気で」と言われると明るく「ハーイ」と手を挙げてから、くいッと上を向き一瞬でシリアスな表情に。圧倒的な存在感に思わず「素敵……!」と、モニター周りからはため息が漏れています。

りょう2

桜子用にもいくつか小道具が用意されており、まずは青いジュリ扇(ディスコ・ジュリアナ東京で使用されていた扇子)を手にしたりょうさん。「そうそう、“荒木師匠”とかいましたよねえ」とバブル時代を知る年代の数人は懐かしむものの、りょうさんを筆頭にほとんどの面々はバブル全盛期をそれほど知らない様子。「これ、意外と難しいですね」とポージングに苦労するりょうさんに、「ここではちょっとお笑い的なポーズもやってもらいましょうか」と新上さんは、チラシのラフスケッチを見せながらポーズを指導。コミカルな動きを求められてもまったく迷いなく、コメディエンヌぶりを発揮してくれるりょうさんに、今度はスタジオ内に笑いが溢れます。

りょう3

りょう4

「桜子には、無邪気なところもありますからね」と加藤さん。「カッコつけているんだけど、おかしいような」「大真面目で本人だけはめっちゃイイと思ってるような」と微妙なニュアンスを伝えると、りょうさんもそれに応えてさまざまな表情でカメラに向かいます。キリッとした冷たい顔のまま、おちゃらけたポーズを決められるのは、まさにりょうさんならではの持ち味。舌を出したりしても、「逆に、キレーイ!」と大好評の模様です。

りょう5

白い鞭を持ち、自由に動きのあるポーズをとっていくことになると加藤さんのシャッタースピードが徐々に速くなっていきます。りょうさんも口で「ピシッ!ピシッ!」と言ったりして、つい吹き出してしまったりもしながら楽しそうにポーズ。さらにここで小道具として、まわしも登場。プロデューサーたちも参加して、まわしを両脇からピンと引っ張り、撮影を盛り上げます。りょうさんがそのまわしに右手を添え、余裕の笑みを浮かべてポージングすると「何やってもカッコいいな」「まわしが、こんなに色っぽく見えるなんて!」「やっぱりホンモノは美しいね」と、まわしの意外な使い方に感想もさまざま。

りょう6

りょう7

続いて、相撲指導の両國宏さんが加わり、りょうさんも相撲ならではの所作に挑戦です。加藤さんから「激しい表情で」と言われ、「ウォー!」とか「シャー!」とか勇ましい掛け声をかけながら、相手を抱え込んで投げるような動きをしたり、土俵入りの型を披露したり。自ら、モニターチェックをすると「アハハハ!」と一瞬でキュートな素顔に戻る、りょうさん。「いやあ、楽しかったです! なかなか、深い作品になりそうですね」と感想を口にしつつ、色紙とTシャツにサインをして手形を押したら本日の撮影は終了です。りょうさんにも、この撮影直前に意気込みを語っていただいていますので、その様子をここでご紹介。

りょう8

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――『両国花錦闘士』への出演の話を聞いた時、まずはどう思われましたか。
私はいつも直感を大事にしているのですが、この舞台のお話を聞いた時は見事なほどに面白い匂いしかしなかったですね。プロデューサーの3人が“三銃士”と名乗っている時点で、相当面白くやってくださるんだろうなと思いますし。青木豪さんとも一度ご一緒させていただきたかったので、願いが叶って本当にうれしいし光栄です、ありがたいです。

――りょうさんが演じる桜子役に関しては、どんな印象をお持ちですか。
今日の時点では、まだ台本をさらっと読んだだけなんですけれど、きっと面白い役になるに違いないとは思っていましたが、ここまでとんでもなく面白い役をやらせていただけるとは!(笑) そのくらい、桜子というのはかなりクレイジーな人だなと思っています。撮影用の衣装合わせに行った時は、本当にビックリしましたから。本番の舞台でどんな衣裳を着ることになるのかは、今はまだわからないですけれど。

――でも、本番でも相当な格好をさせられそうな予感がしますね(笑)。
大丈夫です、待ってます(笑)。私は形から入るところもあるので、あれだけの衣裳を着るということは、ああ、そういう人なのか、と見えてくる部分がたくさんありますので。

――ちょっとエキセントリックなところもありつつ、でもオモシロい要素も多そうで。
どうなるんですかねえ(笑)。でも女人禁制と呼ばれる角界に、普通だったらまったく関わってこなさそうなキャラクターではありますよね。そんな桜子が、角界にどう踏み込むのかというところだけでも面白くなりそうだなと思います。

――そういう、振り切ったキャラクターを演じることについてはいかがですか。
ちょっとやってみないとわからないです(笑)。お稽古が始まっても、しばらくは悩みそうですね。先ほども少し言いましたが、私は、視覚的要素がかなり大事で形から役をとらえていくことが多いので、幕が開く直前にやっと完成に近づくような感じなんです。それまで青木さんのもとでお稽古をさせていただいて、なんとかキャラクターをつかみ、思い切って行けるところまで行きたいなと思っています。

――力強いお言葉です(笑)。相撲を演劇で表現するというのも珍しいと思いますが。
観たことがないですよね。だけどとにかく、ものすごく神秘的で豪華絢爛な舞台になりそうな気がします。

――歌と踊りが満載ということですが、りょうさんも歌ったり踊ったりされるんでしょうか。
舞台で歌うことは過去に何度か経験がありますが、決して得意分野ではなくて。しかも何しろ、もうひとりの櫻子さんが非常に上手なわけですからね(笑)。でも、私が演じる桜子はとにかく誰よりもパワフルな人。その人間性が溢れ出るような歌い方で勝負していきたいと思います!(笑)

――その、もうひとりの櫻子さんにはどんな印象をお持ちですか。
劇団☆新感線の舞台に出ている時に、本番のあとでお食事をご一緒したのが初対面で。その時の櫻子さんは、私に「りょうさん、何を飲まれますか」って聞いてくれて、お酒を頼んでくれました(笑)。とっても気の利く、素敵な方です。共演できるのが今から楽しみです。

――桜子が追いかける昇龍を演じるのは、伊藤健太郎さんですが。
初共演ですし、まだ直接お会いもしていないのですが、私が信頼する劇団☆新感線の村木よし子さんという先輩が今一番大好きな若手俳優さんだと言っていらしたので、いいイメージしかないです。お会いするのが、楽しみです。

――ちなみに、お相撲そのものに興味はおありでしたか。
それが、あまりなかったんですよね(笑)。でも、これもまた私の信頼する劇団☆新感線の劇団員の村木よし子さんが、今年の1月からお相撲にハマったらしくて楽屋でよくお相撲中継を観ていたんですよ。ですので、機会があったらよし子さんにお願いして一度一緒に連れていっていただくつもりです。「りょうさんも絶対ハマると思うわ!」と言われていますので、きっと私もハマるんだろうなと思います。

――では最後に、お客様へお誘いのメッセージをいただけますか。
荘厳で神秘的な角界と、その対極にありそうなバブリーな桜子や女性陣が、同じ土俵に立つとどんなことになるのか。きっと面白いことになるはずです、みなさまもぜひ楽しみにいらしてください。

TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀