2020.07.15

TITLE: 撮影レポート・大原櫻子編

※ビジュアル撮影は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言より前に実施しております。

野球好きだというのに、なぜか相撲専門誌“ズンズンお相撲さん”編集部に配属されてしまった新人記者・橋谷淳子。この役を演じることになったのは、歌手にしてさまざまなミュージカル作品に映像作品にと女優としても大活躍中の大原櫻子さんです。この舞台版『両国花錦闘士』では、物語の展開を歌でも表現してくれる、とても重要な役回りでもあります。

大原1

今回のビジュアル撮影では男性陣はほとんどがまわし姿、女性陣は全員がボンデージ風の衣裳を着用することになっており、大原さんの衣裳はボンデージ風とはいえ、露出は少な目でゴスロリっぽさもあるキュートなもの。メタリック感のある上半身にきゅっと締まったウエスト、レース仕立てのスカートに網タイツといういでたちで、黒と赤のコントラストが鮮やかです。襟と袖口の白もいいアクセントになっていて、ふわふわのパーマヘアに黒のヘアバンドというガーリーな感じもふだんの大原さんのイメージと違ってとても新鮮。

大原2

大原3

靴が編み上げブーツ風の超ハイヒールということもあって、実は自由に歩けない状態の大原さん。なので、何枚かシャッターを切るたびにスタッフがタブレットを持って近寄り、本人に全体像を見せてチェックしてもらいながらの撮影となります。まずはカメラマンの加藤アラタさん、デザイナーのナルティスの新上ヒロシさんがデザインのラフスケッチを見せながらビジュアルのイメージを説明すると、大原さんは「いろいろわかりました!」とハキハキ元気よくお返事し、にっこり。

大原4

大原5

加藤さんに「感情のバリエーションはいろいろつけながら」とリクエストされ、アッ!と口を大きく開けたり、可愛らしく微笑んだり、ウインクしたり、困った顔をしたり。手を頭の上に載せたり、両手を組んだり、唇に人差し指を当てたり、と手の動きも活発。片足だけぴょんと上げたり、スカートのすそを軽く持ち上げたりして動きが大きめになってくると、だんだん加藤さんの切るシャッター音が倍速になっていき、それに合わせて大原さんのポージングもハイスピードでスッスッと変化させていきます。その速さにはスタッフたちも「すごい!」「カッコイイ!!」と絶賛。少し口を開け気味にして、ちょっと不思議な人形っぽい動きには「ナイス!」「めちゃめちゃ可愛い!!」といった声もかかります。

大原6

「座りも、やってみますか」と言われた大原さん、ハイヒールなのでやはり簡単にはしゃがめない様子。「こういう感じならできます」と言って、斜めにストンと床にお尻を落とすと、すかさずスタッフたちが広がったスカートを丸く美しく整えます。大原さんもタブレットを見せてもらいながら、スカートのすそをいい感じに微調整。左脚だけを伸ばしたり、両足を揃えて伸ばしたり、と座り方もさまざまなバリエーションで撮影していきます。

大原7

加藤さんからの「次はカッコいい路線で。コケティッシュというか、とらえどころのないムードで」との注文には、アハハハ!と思いっきり笑ったり、キャー!と叫んだり、エッと驚いたりして、表情をコロコロと変えていく大原さん。また、雑誌記者の役ということでクラシックなカメラを小道具に使うこととなり、最初はおそるおそる持っていた大原さんですが、慣れてくると片手で持ってひょいっと頭の上に載せたり、ピントを合わせる仕草をしたりと、おちゃめなポーズを次々と披露していっていました。

大原8


大原9

Tシャツと色紙に手形を押せば、この日の撮影はすべて終了。予想していたより短時間だったようで「えっ、これで終わりでいいの?」とキョトンとしていた大原さんでしたが、撮影直前に決行したミニ・インタビューでは作品への想いなどをこんな風に語ってくれていました。



――『両国花錦闘士』への出演のお話を聞いた時、どう思われましたか。
まずタイトルの読み方がわからなくて、なんて読むんだろう?と思いました(笑)。『りょうごくおしゃれりきし』だと教えてもらい、どういうお話なのかを聞いたら、お相撲さんの舞台だと言われ、とにかく最初のうちはわけがわからなかったです(笑)。そこから原作のマンガを読ませていただいたんですが、自分の役柄に注目をしながら読んだものの、これを舞台に?と、ますます想像がつかなかったですね。あまりマンガを読み慣れていないので、ちょっと難しく感じるところもありましたけれど、笑えるところが多くて。それをもとに青木さんが書かれた脚本の第一稿を、この間読ませていただきました。ものすごく面白かったです。車の中で読んでいたんですけど、思わず声を出して大笑いしてしまいました。この舞台に自分も立てるということは、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。

――大原さんが歌う曲は、台本上で歌詞はわかるもののメロディーはまだわからなくて。どんな曲になるのか、楽しみですね。
そうですね。私が今まで歌ってきたポップスだったり、ミュージカルで歌っていたような曲調とも全然違う、初めてのジャンルにもしかしたら挑戦することになるかもしれなくて。台本に“ここはこんな風に歌う”みたいに書いてあったので、勝手に自分で想像しながら読んでいたんですけどね。メロディーやリズムがとても面白いことになりそうだなと、私自身も楽しみにしています。私が演じる淳子の性格的にも、ぴったりなんじゃないかと予想しているので。歌の面では私もいろいろ、自分の中で遊びたいなと思っています。

――物語の状況を、歌でお客さんに説明していくような役どころでもありますよね。
はい。ちょっと、ストーリーテラーじゃないですけど、そんな要素もありますね。

――観客側から考えたら、櫻子さん演じる淳子が一番、共感しやすい視点になるのかもしれないな、とも思いました。
そうですねえ。淳子は、あまり嘘がない人で、思ったことをズバズバ言うタイプなんですよね。思っていることはすぐ顔に出るし。逆に、ここまで正直な人もそんなにいないとは思いますけど。でも確かに、彼女が考えていることは私も含め、観ているお客さんたちが共感できそうな気がします。

――淳子さんは自分で突撃して取材して記事を書く、ひとりで全部やっちゃうような記者さんですが。今の時点では、どんな女性だと思われていますか。
好きなキャラクターですね、もしもリアルに身近にいたら、周りにいろいろ迷惑をかけていそうですけど(笑)。仕事できるオンナ感があるのもいいですし、愛せるキャラだなと思います。

――相撲の世界を演劇にするということも、すごく珍しいのではと思いますが。
観たことない世界になりそうです。大きな身体のお相撲さんたちが、歌って、踊って、芝居して。本当に踊るのかどうかは、まだわからないですけど(笑)。どんな演出になるんでしょうね。まあ、主役の伊藤健太郎さんが演じる昇龍はスリムな力士の役ですから、問題はなさそうですけど。健太郎さんとはまだお会いしたことがないんですが、テレビごしで観てきたイメージだとお相撲さんをどう演じられるのかが、全然想像できないのでその点でも楽しみです。

――そして、りょうさんが“桜子”役を演じられるわけですが。
そうなんですよ。私、最初にこの舞台のお話をいただいた時、自分が櫻子だから桜子役が来たのかと思ったら、あれ?違うんだと(笑)。だけど、芝居中でりょうさんのことを「桜子さん」って呼ぶことになるので、自分の名前を呼ぶみたいで変な感じがするのかもしれない……。早く慣れなきゃ、と思っています。まあ、同じ“さくらこ”でも、この作品の桜子は全然違うタイプではありますけど。

――桜子役、演じたかったですか?(笑)
いえいえ、大丈夫です(笑)。それよりも、りょうさんが演じるカッコイイ桜子さんの姿を早く見たいです。

――あと今回の共演者の中で特に気になる方は。
(大鶴)佐助さんは、私、唐十郎さんの紅テントの芝居を2年前くらいに観に行っていて。その時に「すごい人がいる!」と思って、ずっとずっとずっと気になっていた方なんです。ですから今回初めて共演できることがすごくうれしくて。しかも、その佐助さんが雪乃童を演じるんですからね、絶対面白くなると思いますよ。

――紺野美沙子さんとも初共演ですよね。面識はあるんですか?
紺野さんとは数年前、私がまだこのお仕事をしていない時にとある稽古場に行く機会がありまして。そこで、間近で紺野さんのお芝居を観させていただいたことがあったんです。その時が実は初めましてでした、紺野さんが覚えていらっしゃるかはわからないですけど。その時、お芝居が素敵だったのはもちろん、すごく丁寧に接してくださった記憶があるので、今回一緒にお仕事ができることを本当にうれしく思っています。

――では最後に、お客様へお誘いのメッセージをいただけますか。
『両国花錦闘士』、このタイトルを聞いて、一体どういう舞台なの?と疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。私も、一緒でした(笑)。だけどまだ脚本を読んだ時点ではありますが、すごく面白い作品になることを私が保証します! これまでにない音楽劇の要素もある、とてもわかりやすい舞台だと思いますので、ぜひ若い方からお年寄りまで、劇場に足を運んでいただきたいです。私も全力で、楽しみたいと思います!

TEXT:田中里津子 撮影:田中亜紀